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中国製玩具からカドミウム検出、台湾にも波紋


ニュース 社会 作成日:2010年1月12日_記事番号:T00020297

中国製玩具からカドミウム検出、台湾にも波紋

 
 米AP通信によると、米国で市販されている子供向けアクセサリー玩具に重量比で最高91%ものカドミウムが使用されていることが分かった。カドミウムは発がん性物質として知られており、子供が玩具をかんだり、しゃぶったりすれば、カドミウムが体内に入る恐れがあるだけに、台湾でも波紋を広げている。12日付自由時報が伝えた。

 台湾玩具研発中心は「台湾では中国からの玩具の輸入比率が高く、米国でカドミウム入り製品が見つかったということは、台湾もその難を逃れるのは困難だ」と指摘した。

 中国の業界筋は、2008年に鉛の含有量が厳しく制限されたことを受け、中国メーカーが価格の安いカドミウムを材料に採用したのが背景ではないかと指摘している。

 中華民国消費者文教基金会の謝天仁董事長は「鉛でもカドミウムでも市民の健康に重大な影響を与える。経済部標準検験局は積極的な調査と定期的なサンプル検査を行うべきで、具体的な成分基準を定めることも必要だ」と指摘した。

 標準検験局は「(米国で)不合格となった商品が台湾に輸入されているかどうか調べたい」と説明している。

 カドミウムは一般にニッケルカドミウム蓄電池、塗料、めっき、プラスチック安定剤などとして使用され、人体に入ると腎臓に蓄積される。米ハーバード大は最近、生活環境でカドミウムに触れる機会が増え、子供の学習障害につながる恐れもあると指摘している。  

 カドミウムはまた、公害病のイタイイタイ病の原因とされている。