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台北101で宝石ドロ、犯人は日本人かたる中国人?


ニュース 社会 作成日:2010年1月13日_記事番号:T00020321

台北101で宝石ドロ、犯人は日本人かたる中国人?

 
 12日、台北101ビルに入居する有名宝飾店「デビアス」旗艦店で、ダイヤモンドの指輪2つが白昼堂々と盗まれる事件が発生した。犯人は日本人をかたった中国人とみられ、騙して巻き添えにした女性を連れて店員を安心させ、すきを突いて盗み去った。被害総額は1,000万台湾元以上に上る。

 犯人の男性は身長約170センチ、年齢約40歳。最初は昼ごろ台北101の2階にあるデビアスを訪れ、長時間商品を物色していたが、何も買わず店を後に。その後、午後4時ごろ、ひとりで買い物に来ていた女性、黄さん(24)にたどたどしい英語で声を掛け、「自分は日本人で、結婚する妹のためにダイヤの指輪を買いたいがサイズが分からず困っている。あなたの指は妹とそっくりなので試着してほしい」と依頼した。

 黄さんは、親切心から「外国人の手助けをするのも民間外交」と快諾。2人は4階でお茶を飲んだ後、デビアスへ。

 店内に入った犯人はまず、4.3カラット(市価1,080万元)と2.2カラット(180万元)のダイヤの指輪を選び、黄さんに試着させた後、自分でもこの2つの指輪を試着し、その状態で女性店員に、ほかの指輪も見たい要求した。ところが店員が商品を取り出そうとしたすきに、指輪をはめたまま逃走。わずか30分で1,000万元以上の強奪に成功したというわけだ。

 犯行当時、店内には3人の女性店員がいたが、他の1人は別のお客を接客し、もう1人は電話の応対に追われていたという。盗難に気付いた店員は慌てて「指輪を返して!」と追い掛けたが後の祭りだった。

 同様の盗難事件は昨年、世界貿易センターの宝飾展でも発生しており、警察では中国人グループの犯行と見ているようだ。犯行現場には歯ブラシとビール、靴下が入った茶色の小さなカバンが残されており、警察は犯人捜索に全力を挙げている。最近中国人観光客が急増しているが、やはり犯罪者の侵入も増え、手口も多様化しているようだ。