ニュース 商業・サービス 作成日:2010年1月14日_記事番号:T00020377
高雄県市で今年上半期、新光三越百貨の高雄左営店と義聯集団(Eユナイテッド・グループ)の大型商業施設、義大世界広場(E-DAワールド)が相次いで開業する。いずれも既存百貨店が少ない高雄北部への進出で、同地の百貨店市場全体を拡大させる効果が期待されている。商圏が重なる漢神巨蛋購物広場(漢神アリーナ・ショッピングプラザ)は販促活動を強化して迎え撃つ構えだ。14日付工商時報が報じた。
新光三越高雄左営店は50億台湾元(約144億円)を投じて、台湾高速鉄路(高鉄)左営駅の隣で建設を進めている。1館と2館の2棟から成り合計店舗面積は2万6,400坪。遅くとも春節(旧正月)後に開業する予定だ。
義大世界広場は義聯集団が高雄県大樹郡で200億元を投じて5つ星級ホテルやテーマパークと併せて建設しており、4月ごろに開業する予定だ。新光三越左営店も義大世界広場も、オープン当初は大勢の買物客が訪れるとみられる。
高雄市内には現在、▽新光三越高雄三多店▽太平洋SOGO高雄店▽遠東百貨高雄店▽統一阪急百貨▽大統百貨和平店▽大統新世紀百貨▽大立百貨▽大立精品(TALEE Plaza)▽漢神百貨本店▽漢神巨蛋購物広場──の百貨店10店が展開しているが、漢神巨蛋を除きすべて南部での出店だ。高雄北部の人口は約80万人と南部よりも約10万人多く、新光三越左営店と義大世界が新たな商圏を形成する可能性は高い。 なお、高雄市の百貨店10店の2009年合計売上高は304億8,000万元で、前年比11.4%成長した。市場がまだ飽和状態に達しておらず、さらなる開拓余地があることは明らかだ。
漢神、「影響は限定的」
左営駅から約1キロメートル離れた地点に位置する漢神巨蛋購物広場の蔡杉源業務副総経理は新光三越左営店について、「オープン当初は顧客を奪われるが、店舗のコンセプトが異なるため影響は限定的」という見方を示した。
新光三越左営店は高鉄、台湾鉄路(台鉄)、高雄MRT(都市交通システム)の集まる左営駅の利用者を顧客とするため、短時間で手軽に買物できるように商品単価を比較的低く押さえると蔡副総経理はみている。一方、漢神巨蛋は品質の高さを打ち出しており、客層が異なると説明した。
ただ義大世界については、海外ブランドを売るアウトレットモールという位置付けのため、十分な商品がそろえば影響を受ける恐れがあると指摘した。
なお、蔡副総経理も、新光三越と義大世界の開業が高雄北部の商圏活性化に寄与するとの見方で、MRTの伸びる高雄県岡山鎮や、台南県南部まで市場を拡大できると予測している。
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