ニュース 電子 作成日:2010年1月15日_記事番号:T00020409
ファウンドリー最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は14日、生産能力の拡大などに合わせ、今年は13.6%増に当たる3,000人以上の補充を行うと発表した。今年は半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)の矽品精密工業(SPIL)が1,500人、液晶パネル最大手の友達光電(AUO)が2,500人、EMS(電子機器受託生産サービス)の鴻海精密工業も1,000人以上の増員を予定するなど、ハイテク産業の景気回復に伴い大手各社の大型採用が相次ぐ見通しだ。15日付経済日報などが報じた。
TSMCは半導体市場の回復を受け先進製造プロセスでの受注が好調で、12インチウエハー工場は昨年下半期以降フル稼働状態になっており、生産能力の不足が深刻な状態になっている。昨年第4四半期からはインテル、テキサス・インスツルメンツ(TI)などと32/28ナノメートルプロセスの共同開発および量産計画を進めており、設備業者によると同社の設備投資額は今年45億米ドルを超え、2000年以降で最大となるとみられる。
TSMCは今年の増員について、現段階では半導体関連のエンジニアまたは研究開発(R&D)要員が最も不足しているが、これに加え、新事業の太陽電池関連、発光ダイオード(LED)照明関連、およびマーケティング、マネジメント関連の人材も少なからず募集するとしている。春節(旧正月)明けの数百人規模から増員計画をスタートさせる。
なお同社は今年1月1日に全面15%の昇給を行ったが、これにより新入社員の最低給与も、従来の3万8,000台湾元から4万3,000元(約12万3,000円)に上昇させるとみられる。
半導体業界では、昨年中旬から既に数百人の増強を行っているファウンドリー2位のUMCも「今後も人員の拡大を継続する」としているほか、IC設計の聯発科技(メディアテック)も400人の増員を計画している。
液晶パネル業界では、AUOが生産ライン増強および新事業の展開に合わせ、過去3年で最大規模のエンジニア・研究開発要員の補強を行い、群創光電(イノルックス・ディスプレイ)も600人の増員を予定する。
ノートPCのウィストロンは5割増も
経済日報によると、広達電脳(クアンタ・コンピュータ)、仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)などノートパソコン受託生産メーカーは今年、各社とも1,000人以上の新規人材需要があり、特に緯創資通(ウィストロン)は現在の4~5割増となる1,500人以上の補充を予定している。さらに生産拠点の中国工場では好調な受注の下、数千人規模の増員を計画している。
このほか業界では、鴻海科技集団(フォックスコン)傘下の富士康国際(FIH)が今後、中国工場で3万人の大規模増員を行うという観測が出ており、主に米アップルが近く発売するとされるタブレットPCやiPhoneの生産要員に充てるとみられる。
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