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歩きたばこ罰則、「ツルの一声」で撤回


ニュース 社会 作成日:2010年1月18日_記事番号:T00020417

歩きたばこ罰則、「ツルの一声」で撤回

 
 行政院環境保護署は、現在法案を検討中の「環境衛生美質促進法」で歩行中やバイク運転中の喫煙に罰金を適用する方針だったが、14日に「他の法律との競合が指摘された」として、急きょ罰金適用を見送る方針に転換した。その後、突然の方針転換は金溥聡・国民党秘書長の「ツルの一声」が原因だったことが分かった。16日付蘋果日報が伝えた。

 環境保護署は当初、歩行中やバイク運転中の喫煙に1,200~6,000台湾元(約3,430~1万7,100円)の罰金を適用する方針だった。しかし、金秘書長は沈世宏・環境保護署長に電話で「やりすぎだ。全世界にそんな規定はない」と横やりを入れたという。電話によるやりとりがあったことは、金秘書長と沈署長の双方が認めているが、沈署長は「政策変更と金秘書長の電話は関係ない」と圧力を否定した。

 これについて、市民団体は一斉に批判の声を上げている。環保媽媽基金会の周春娣董事長は「上部による電話1本で政策が変わるとは、環境保護署長に自分の考えがないことを示している。今後もこうなるならば、上部が環境保護署長を兼任すればよい」と皮肉った。

 董氏基金会で煙害防止に取り組む林清麗主任も「間接喫煙がノンスモーカーに迷惑をもたらさないためにも、(法案は)民意に反していない。政治家は民意の名を借りて圧力をかけるべきではない」と批判した。