光電関連製品大手、光宝科技(ライトン・テクノロジー)は17日、2010年の売上高について、1,000億台湾元(約2,860億円)を超えて昨年を上回るとの楽観見通しを示した。利益も過去5年で最高だった昨年以上を見込む。滕光中執行長(CEO)は、部品や労働力不足がハイテク業界共通の課題だが、同社は既に対策を講じていると強調し、今年1年を通じてオフシーズンはほぼないと強気の見方だ。18日付経済日報などが報じた。
ライトンは17日開催の尾牙(忘年会)で、宋恭源董事長(左)、滕光中執行長(右)らが、総額260万元に上る奨励賞金や景品を振舞った(17日=中央社)
滕執行長は今年の景気好転を確信しており、「春節(旧正月)休暇を2日間に短縮し、休み返上で生産ラインを稼働させる」と語った。第1四半期の売上高は、昨年通年で最も良かった第4四半期(前期比8%増、前年同期比13%増の285億6,000万元)と同水準が期待できると見込む。今年通年では、昨年の972億3,000万元から大幅成長し、1,200億元に達すると証券会社は予測している。
滕執行長はまた、ハイテク業界では電子部品不足や、中国沿海部の労働力不足が深刻化しているが、同社は部品発注時期を前倒ししたり、昨年夏から中国内陸部の江西工場設置を計画するなど、既に手を打っていると強調した。
全製品で世界シェア首位を
宋恭源董事長は、今年は同社が取り扱うすべての製品で世界シェア首位を目指すと意欲を見せた。電源アダプタや入力装置などに注力するほか、売上構成比の約3分の2を占める発光ダイオード(LED)製品事業では、台湾最大手の地位を占める白色LEDバックライトの世界シェアを、現在の20%からさらに拡大させる構えだ。
林行憲ライトン集団総裁は、同社の核心事業であるLEDは今後30年見通しが明るいと述べ、さらに既に着手している▽クラウドコンピューティング▽超小型(ピコ)プロジェクター▽3D(3次元)対応テレビ──などの分野も成長のけん引役になると期待を示した。
プロジェクター・モニターにもLED
18日付電子時報によると、09年に普及が進んだLEDをバックライトに採用した液晶テレビ、いわゆる「LEDテレビ」に加え、LED応用製品としてプロジェクター、モニターの成長が今年特に期待されている。
既に東芝やLGエレクトロニクスなどの大手メーカーが、高精細テレビ(HDTV)へのLEDバックライト採用を進めているほか、サムスン電子がビジネス用途向けのLEDプロジェクターを投入している。