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宝華銀行が公的管理下に、損失246億元


ニュース 金融 作成日:2007年8月13日_記事番号:T00002056

宝華銀行が公的管理下に、損失246億元

 
 行政院金融監督管理委員会(金管会)は10日臨時記者会見を開き、財務状況が悪化した宝華商業銀行を中央存款保険公司(預金保険公社)による公的管理下に置くと発表した。同行は純資産(6月末時点)が22億5,400万台湾元(約81億元)のマイナスに陥っており、損失額は246億9,600万元に達した。損失額はこれまでに公的管理下に置かれた銀行で最悪。存款保険公司は宝華銀の経営を台湾土地銀行に委託した。金融再建基金の規定に基づき、預金は全額保護される。

 記者会見した金管会の胡勝正主任委員は「宝華銀の手持ち現金と有価証券は40億元を残すのみとなり、猶予はなくなった」と公的管理決定の理由を説明した。

 宝華銀は耐斯集団を筆頭株主とする小規模銀行で、台北、台中、高雄の都市圏を中心に全国39店舗を展開している。昨年以降、銀行業界を襲ったクレジットカード債権の焦げ付き問題で、中小金融機関の財務体質が問題化すると預金流出が加速し、財務状況が悪化した。6月末の不良債権額は121億2,500万元で、不良債権比率は13.95%。

 宝華銀が公的管理下に置かれたことを受け、同行の大株主らには出境と財産移転の禁止措置が取られた。

 経営委託を受けた土地銀は、預金取り付けに対処するため100億元の現金を準備した。
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