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日本芸能界で人気?の台湾製覚せい剤、実は中国製


ニュース 社会 作成日:2010年1月27日_記事番号:T00020618

日本芸能界で人気?の台湾製覚せい剤、実は中国製

 
 26日、台湾、中国、日本をまたに掛けた大規模な麻薬密輸グループが摘発され、3カ国・地域合わせて42人が逮捕された。関係者によるとこのグループは、かなり以前から日本の芸能界との関係を深め、中国で製造した覚せい剤を台湾経由で日本へ密輸していたという。

 昨年覚せい剤取締法違反で逮捕され、日本のみならずアジア各国でも注目を浴びた、元タレントの酒井法子さん(覚せい剤取締法違反で09年11月9日に懲役1年6カ月執行猶予3年の有罪判決)も同グループの顧客だったとされる。

 日本と台湾の警察は、酒井さんの事件をきっかけに麻薬取り締りでの連携を強化。台湾刑事局国際科の刑事が日本へ赴き、麻薬密輸で服役中の台湾人を直接取り調べたことから、密輸グループの詳細が明らかとなりし、今回の一斉逮捕につながった。

 26日、台北の拠点では、広域暴力団「天道盟」のメンバー、高文雄容疑者ら主犯格の5人が逮捕されたほか、中国では同グループがアンフェタミン製造拠点としていた工場で、台湾人12人を含む22人が捕まった。このほか日本でも密売に関わった多数のメンバーがお縄となった。

 日本では「台湾製」覚せい剤が人気だそうで、芸能界や暴力団からは特別に「台湾製」と指定があるほどだったとか。しかし調べによると、このグループが日本へ密輸した覚せい剤は、ほとんどが中国で製造したもの。中国から台湾に運んだ後、「メード・イン・タイワン」として「MIT」のコードネームで日本へ密輸していたという。

 日本での「台湾製」人気により、中国から直接密輸される覚せい剤の売れ行きが落ちる原因ともなっていたというから、なんとも皮肉なことだ。

 またグループは、覚せい剤を靴底や肛門に隠す手口で台湾から日本へ密輸。昨年4月には袋入り覚せい剤159グラムを肛門に詰めた運び屋の男性が、腸内で袋が破れて死亡した悲惨なケースも。そこまでして密輸を決行するからには、日本人顧客はさぞ「いいお客さん」だったのだろう。