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南山人寿売却、中信金との提携不透明に


ニュース 金融 作成日:2010年1月27日_記事番号:T00020626

南山人寿売却、中信金との提携不透明に

 
 行政院金融監督管理委員会(金管会)関係者は26日、生保大手の南山人寿保険の株式売却先に決まったプリマス・フィナンシャル・ホールディングスが経済部投資審議委員会に提出した文書に「大株主は7年以内に持ち株を譲渡しない」との定款が含まれていることを明らかにした。27日付経済日報が伝えた。

 一方、提出文書には当初資本提携先として取りざたされた中国信託金融控股(中信金)への南山人寿株譲渡に関する言及はないという。この結果、中信金との資本提携構想の先行きは不透明となった。

 金管会関係者は「会社定款は変更が可能なため、経済部との間で定款変更も7年間認めないかどうか検討を進める」と述べた。

 香港資本の中策集団(チャイナ・ストラテジック)とプリマスは当初、米AIGから取得する南山人寿株97.57%のうち30%を中信金に売却する方針だった。構想では中信金が3年以内に南山人寿の過半数株式を取得すると同時に、中策とプリマスが中信金を通じて南山人寿に間接出資する案が有力だった。

 プリマスは「中信金とは覚書を結んだだけで、提携が必ず実現することを意味するものではない。現時点では南山人寿買収を積極的に進め、株式譲渡の審査通過を目指す」と意味深長なコメントを行った。

 中信金はコメントを拒否しているが、南山人寿の株式取得を視野に既に433億台湾元(約1,212億円)の増資計画を金管会に提出している。同社幹部は「増資は南山人寿買収だけが目的ではなく、他の業務展開にも充てるものなので、南山への出資ができない場合でも増資は進める」と述べた。