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「ビンロウ西施」は新竹名物?高鉄車内誌に苦情続出


ニュース 社会 作成日:2010年2月1日_記事番号:T00020703

「ビンロウ西施」は新竹名物?高鉄車内誌に苦情続出

 
 台湾高速鉄路(高鉄)が今年1月号の車内誌で、新竹市の名所として同市中華路の「ビンロウ西施」を挙げたことが、新竹住民を当惑させている。

 「西施」は春秋時代の呉王の寵妃で、中国古代を代表する美人として名高いが、「ビンロウ西施」といえば、露出度が高いセクシーな衣装を着て、ビンロウ・スタンドで働く女性の売り子のこと。性的魅力をアピールし、男性客の目を楽しませる彼女たちは、台湾特有のビンロウ文化の産物として外国人にも知られる存在だ。

 高鉄の車内誌は、博物館や文化村など地方の観光名所を紹介するもので、乗客へのサービスとして各座席の前に置かれている。問題となった1月号では、「新竹を訪れたら是非したい5つのこと」の4番目として、「中華路でセクシーなビンロウ西施を見て目の保養をすること」と紹介されている。ちなみに1番目は城隍廟、2番目は影像博物館、3番目は米粉寮、5番目は青草湖と、それぞれまともな観光スポットだ。

 ビンロウ西施が、有名な観光地である青草湖よりも上位に挙げられていたことも新竹市民にとっては納得がいかない。しかも、ビンロウ西施は何も新竹だけでなく、中南部にもたくさんいる。ハイテク企業が集まり「台湾のシリコンバレー」と呼ばれる同市だけに、「相応しくない」「恥ずかしい」と新竹市政府には市民からの苦情が続出した。

 これについて台湾高速鉄路公司(台湾高鉄)は、車内誌は外部に委託製作したもので、内容チェックにミスがあったと苦しい弁明。「これは紹介文を書いた作者個人が考える新竹の特色に過ぎない」と語る高鉄新竹駅の駅員もいう。

 なお、新竹市警察局によると、昨年下半期からこれまでに市内のビンロウ・スタンドが「社会秩序維護法」違反で処罰されたケースは計20件。ビンロウ・スタンドは、実際には中華路よりも経国路一段、二段の方が多く、同業者間の競争が激しいため、ビンロウ西施はより露出度の高い格好で客寄せをしているそうだ。