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作成日:2010年2月1日_記事番号:T00020719
三井物産がTPVに20%出資、2位株主へ
三井物産は29日、液晶モニター生産台数世界首位、液晶テレビ世界5位の受託生産メーカーで、中国を本拠地とする台湾系冠捷科技(TPVテクノロジー)の株式20%を取得すると発表した。出資が完了すれば、TPVの第2位株主に浮上する。30日付経済日報が報じた。
三井物産は今後、TPVの第三者割当増資12億2,000万香港ドル(約140億円)を、現在TPV筆頭株主(持ち株率27.2%)である中国国営のIT(情報技術)最大手、中国電子信息産業集団(CEC)による既存株主からのTPV株取得を条件に引き受け、同社10%の株式を取得する。
さらにその後三井物産は、同社とCECグループのTPV持ち株率が50%を超えることを成立条件として、CECとその関係者以外が保有するすべてのTPV株を対象に、1株5.2香港ドルで最大2億3,460万株(140億円相当)の公開買付を行う計画だ。
三井物産はこれまでも液晶モジュールや関連部材の供給を通じ、TPVと良好な関係を築いており、今回の出資を通じて液晶テレビ事業の拡大を狙う。TPVにとっては、液晶テレビメーカーからの受注拡大を期待できる。
フィリップス、TPV株売却
また、現在2位株主のフィリップスは29日、TPV株9,500万ユーロ(約120億円)をCEC傘下の長城電脳などに売却すると発表した。これによりフィリップスの出資比率は12.5%から2.99%に下がり、CECグループの出資比率は27.2%から36.53%まで拡大する。