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作成日:2010年2月3日_記事番号:T00020762
市販のビーフジャーキー、15%が実はポークジャーキー

行政院消費者保護委員会(消保会)が1月に実施した食品サンプル調査で、市販のビーフジャーキーの15%で豚肉を混ぜて販売されていたことが明らかとなった。日本人が台湾土産として買うことも多いビーフジャーキー。「牛肉」だと思って食べていたのにに、実は「豚肉」だった可能性もある。
今回調査対象となったのは、台北県、台中市、台南県、高雄市、花蓮県の量販店や伝統市場、肉加工品販売店で市販されている40業者のビーフジャーキー。そのうち15%に当たる6業者の商品から、50%を超える豚肉成分が検出された。
消保会検査員によると、6業者の商品には100%豚肉が使用されており、例えば「黒胡椒ビーフジャーキー」として販売されていたものは、実際には「黒胡椒ビーフ味のポークジャーキー」だったというわけだ。
一般にポークジャーキーは赤みを帯びているが、偽物はビーフジャーキーに似せるためしょうゆを使用して黒っぽく仕上げてあり、「ビーフ」か「ポーク」かは、においや色などからは判別しがたくなっている。
「豚肉のビーフジャーキー」を販売していたのは、大祥肉鬆食品(台北県新荘市)、万家香南京板鴨食品行(台中市)、新芳珍行、新味興食品行、陳徳興行、問発行(いずれも高雄市)の6業者。
いずれも「春節前で忙しく、バイトがビーフジャーキーのラベルを間違えて貼った」、「ポークジャーキーを間違えてビーフジャーキーの箱に入れてしまった」など、苦しい言い訳をしている。一方、製造業者はこれら豚肉加工品を販売業者に売ったことを認めており、「販売業者どう表示して売っているのかは知らない」とのこと。
一般にポークジャーキーの仕入れ値は600グラム当たり160~170元、ビーフジャーキーは250~260元。小売価格はポークが200~250元、ビーフが400~600元だ。販売業者はポークジャーキーを、ビーフジャーキーと偽ることで暴利を得ていた可能性が高い。
国家食品薬品監督管理局によると、豚肉製を牛肉加工品と偽って販売することは、食品衛生管理法第19条違反に当たり、最高20万台湾元の罰金に処せられる。