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作成日:2010年2月9日_記事番号:T00020920
蘇花公路改良着工へ前進、蘇澳〜崇徳間48分短縮
行政院経済建設委員会(経建会)は8日、宜蘭県から花蓮県に至る蘇花公路の山間部区間の改良事業(総延長36.4キロ)に対する374億台湾元(約1,040億円)の予算配分を決定した。改良区間にはトンネル3カ所が建設され、ルートの直線化が図られるため、2016年の完成後には蘇澳~崇徳間の所要時間が現在より48分短縮され、72分となる見通しだ。9日付聯合報が伝えた。
工事は蘇澳~東澳、南澳~和平、和平~崇徳の3区間に分けて進められ、全体で22.2キロをトンネルが占める難工事となる。特に南澳~和平間は19キロの区間のうち13キロがトンネルとなる。トンネルは長さ8.8キロと4.7キロの2本で、中間に非常用の出口となる中断部分が設けられる。
経建会は今年10月か11月に環境影響評価の審査開始を見込んでおり、年内に行政院に最終認可を求めた上で、来年にも着工する構えだ。
蘇花公路はがけ崩れや事故が多発し、危険な道路として問題視されており、代替道路として快速道路(高規格道路)を新たに建設する案も検討されたが、環境問題などで昨年末までに断念が決定。その後は既存道路の改良を図る方向に方針が転換された。
交通部によると、蘇花公路改良事業の総工費は374億元で、快速道路建設を建設した場合の890億元に比べ約半分となる。