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プロ野球八百長事件、ラニューが関与選手らに1億元請求


ニュース 社会 作成日:2010年2月10日_記事番号:T00020941

プロ野球八百長事件、ラニューが関与選手らに1億元請求

 
 プロ野球八百長事件が発覚してから約3カ月がたった今月3日、ラニュー・ベアーズは高雄地方法院に対し、事件に関与した選手やコーチ13人を相手取り、計1億台湾元を超える賠償を求める訴えを起こした。球団側が実際に選手に賠償請求を行ったのは、台湾プロ野球史上初めてだ。

 プロ野球界では、野球賭博による八百長を防止するため、選手は中華職業棒球聯盟(CPBL)との間で「八百長試合をした場合、球団は契約金の2倍の損害金を請求することができる」という協議書を交わしているほか、球団側との間で「年俸の数倍の賠償金を請求することができる」という契約も交わしている。

 ラニューはこれらの契約に基づき、八百長に関与した選手らに賠償を求めたというわけだ。請求される金額が最も高いと推定されるのは、蔡英峰元投手の1,164万元。その他は黄俊中元投手936万元、許志華元投手740万元、林津平元野手712万元など。

 昨年12月に8万元で保釈された後、球団を解雇され、野球人生に終止符を打った張誌家元投手は
容疑を否認しているが、推定年俸228万元(契約金なし)から算出し、球団側から少なくとも456万元の賠償請求を受けるとみられる。なお、張元投手は8年間のプロ生活で約1億元を稼いだとみられているが、今後は飲食店を開業する予定で、友人の経営する「火鍋(鍋料理)店」で夫婦一緒に見習い修行中だとか。

 今回の事件で関与した選手が18人と最も多かった兄弟エレファンツは、裁判になれば2~3年と時間がかかることや、関与した選手らに手持ちの金がないことなどから、今のところは民事賠償を求める考えはないとのことだ。

 一方、CPBLは、プロ野球のイメージダウンを招いたとして、八百長事件が広告や興行収入に及ぼした影響を算出し、選手らに賠償を求める方針だ。野球ファンは、球団側が前代未聞の強硬姿勢を示したことが、八百長根絶に効果を上げることを望むばかりだろう。