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石油・化学
作成日:2010年2月10日_記事番号:T00020950
台湾中油が追加値下げ、石油基金拠出金の超過徴収問題
経済部と台湾中油は9日、ガソリンなどの価格に上乗せして徴収している空気汚染防制費(大気汚染防止費)に加え、石油基金への拠出金転嫁分でも消費者からの取り過ぎがあり、2006年10月から昨年までの取り過ぎ分が総額54億3,600万台湾元(約152億3,000万円)に達することが判明したとして、10日からガソリンとディーゼル油の小売価格を1リットル当たり0.4元追加値下げすると発表した。10日付工商時報が伝えた。
取り過ぎ分の内訳は、空気汚染防制費が約24億9,000万元、石油基金が29億4,000万元だった。
台湾中油は「原油価格に連動して価格を決定する際、これまでは石油基金への拠出額を輸入ガソリン、輸入ディーゼル油の価格に基づき算出していた。現在はガソリンとディーゼル油は輸入されておらず、(小売価格への転嫁分との間で)29億元の差額が生じた」と説明した。今回の値下げ措置は来年1月末まで適用される。
消費者の間では、他にも取り過ぎ項目があるのではないかとの懸念が拡大しているが、経済部の葉恵青能源局長(エネルギー局長)は「差額が認められたのは空気汚染防制費と石油基金だけだった」と述べ、営業税や貨物税の取り過ぎはないとの認識を示した。