国光石化科技(KPTC)は、彰化県大城郷に建設を計画している大型石油化学プラントについて、濁水溪の治水ラインを避けるため、建設予定地を北に移動し、面積を当初計画の2,497ヘクタールから2,774ヘクタールに拡大する方針を固めた。第1、2期の建設費は当初計画の8,005億元を上回り、1兆元(約2兆8,000億円)を超える見通しだ。12日付工商時報が伝えた。
大城プラントの環境影響評価は、第1段階を省略し、直接第2段階の審査に入る。同社は今月1日に環境影響評価説明書を提出した。3月初めにも行政院環境保護署の専門家による審査が始まり、順調にいけば、6月にも通過が見込まれる。着工は来年の予定で、第1期は2015年に一部、16年に全体の完成を目指す。
第1期の面積は1,300ヘクタールで、石油精製プラント(日産30トン)のほか、エチレンプラント(年産120万トン)、芳香族炭化水素プラント(同150万トン)などのほか、川下プラント23カ所が設けられる。
陳宝郎同社董事長は、「当初の建設地は大城郷内にとどまっていたが、用地を北に移動させた結果、大城郷、芳苑郷の双方にまたがることになった。沿岸の埋め立て工事も並行して進める」と述べた。
大城プラントの建設に向け、同社は年内に55億元の増資を実施し、資本金を現在の5億2,000万元から60億2,000万元に拡充する方針だ。うち30億元は用地買収費用に充てる。