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今年の経済成長率、景気回復で4.72%へ


ニュース その他分野 作成日:2010年2月23日_記事番号:T00021085

今年の経済成長率、景気回復で4.72%へ

 
 行政院主計処は22日、今年の経済成長率予測値を4.72%と発表した。輸出と民間投資がともに2けた成長を回復し、中国との海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)の締結効果も加味されるとして、従来予測値から0.33ポイントの上方修正を行ったもので、達成されれば2008年以降の3年間で最高の成長率となる。23日付経済日報などが報じた。
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 今年の経済成長率を押し上げる最大の要因は世界的な景気回復を背景にした輸出の伸びで、▽電子ブック▽発光ダイオード(LED)液晶テレビ▽タッチパネル▽クラウドコンピューディング関連──などハイテク産業で新製品市場が拡大していることをプラス材料として、今年の輸出成長率は20.91%、貿易黒字は268億米ドルに達する予測だ。これにより民間投資成長率も、過去6年で最大の14.81%を記録するとした。

 なお、昨年第4四半期の経済成長率は、「台湾で受注、生産は海外」の三角貿易、および中国人観光客の訪台が予想を上回ったことを主要因として9.22%を記録し、昨年11月時点の予測値6.89%を2.33ポイントも上回った。2004年第3四半期以来、約5年ぶりの高い成長率で、08年第3四半期から5四半期続いたマイナス成長から脱却となった。昨年通年の経済成長率は過去最悪のマイナス1.87%となった。

1人当たりGDP、1万7660ドルに

 4%台後半の成長率回復に伴い、住民1人当たりの域内総生産(GDP)も過去最高の1万7,660米ドルに達する予測だ。台湾の1人当たりGDPは04年に1万5,000米ドルを超え、08年に1万7,507米ドルまで伸びていたが、昨年は金融危機の影響で1万6,442米ドル(速報値)と、1,000米ドル以上下落していた。

CPI上昇率1.27%

 通年の消費者物価指数(CPI)上昇率の予測値は1.27%で、従来予測値0.92%から0.35ポイント上方修正された。インフレ圧力はなく物価上昇は緩やかなペースになるとしている。09年CPI上昇率は0.87%(速報値)だった。

 主計処は、台湾の今年の経済規模は金融危機以前の水準を上回る可能性もあるとの見方だが、同時に、外国の債務過多による信用不安や人民元高、通貨・財政政策が適切に実施されるかなどを懸念要因に挙げた。
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