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作成日:2010年3月2日_記事番号:T00021204
鍵を忘れて屋上伝いに自宅へ、19階から墜落死

うっかり鍵を忘れて外出した経験、誰でも一度や二度はあるのではないだろうか?台北市復興南路の成功国民住宅に住む李文心さん(55)もそんなひとりだった。既にリタイアしている李さんは先週25日の午前8時ごろ、友人とバドミントンに出かけた際、自宅の鍵を持って来るのを忘れたことに気付いた。当時自宅には誰もおらず、「しまった」と思ったが後の祭りだった。
李さんは友人の携帯電話を借り、台湾大学医院に勤める妻に連絡。昼休みにいったん帰宅して、鍵を開けてくれるよう頼んだ。
ところが、李さんは妻の帰宅が待ち切れず、午前11時半ごろマンションの屋上から最上階の19階にある自宅へ戻ろうとしたらしい。しかし、足を滑らせ転落、3階に突き出したひさし部分に激突してしまった。
「バン」という大きな音に気付いた住人にベランダで発見された李さんは、顔見知りの管理人も識別できず、外部から来た人が飛び降り自殺をしたのかと疑うほど無残な姿に。李さんの妻が正午ごろ帰宅し、やっと身元が判明した。
李さんの妻によると、李さんは以前にも鍵を忘れて屋上伝いに自宅へ戻ったことがあるとか。当時、驚いた家族は李さんに二度としないよう強く言い聞かせていた。しかし、李さんはこの成功体験ゆえに、今回も大丈夫と過信したのだろう。忠告を聞き入れ、あと30分ほど妻の帰りを待っていれば...。
李さんのように鍵を忘れ、無理に家に入ろうとして命を落とすケースは実は後を絶たない。13歳の中学生が腰に縄を巻き、7階の屋上から自宅に入ろうとして墜落死したケースや、17歳の高校生が水道管を伝って5階の室内に入ろうとしたが水道管が折れて墜落死したケース、マンションの管理人が、鍵を忘れた住人のために屋上から縄をたらして7階へ下りる途中、縄が切れて落下したケースなどが報告されている。
自宅に入るために命を賭ける必要はない。警察では、このような悲劇を防ぐため、鍵を忘れた場合は、必ず家族か鍵屋に依頼するよう呼び掛けている。