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地震による高鉄脱線、早期警報システムの導入論浮上


ニュース 運輸 作成日:2010年3月8日_記事番号:T00021329

地震による高鉄脱線、早期警報システムの導入論浮上

 
 4日に台湾南部で起きた地震で、台湾高速鉄路(高鉄)の上り列車が台南県の南部科学工業園区付近で脱線事故を起こしたことについて、列車のブレーキが遅れたことが脱線原因として指摘されている。交通部は高鉄側に対し、日本の新幹線で採用されているような早期地震警報システムを構築するように求めた。8日付中国時報が伝えた。
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早期警報システムがあれば、今回のような脱線事故には至らなかった可能性があるというのが交通部の主張だ(8日=中央社)

 朱旭・交通部高速鉄路工程局長は7日、「高鉄側を呼び、日本のような早期地震警報システムを導入する可能性について話をしたが、高鉄側は反対している」と話した。

 高鉄側は早期地震警報システムの観測点と高鉄との間に一定距離がなければ早期警報が間に合わず、有効性がないなどとして、システム導入には消極的だ。現在は沿線の地震計による警報システムが設置されているだけだ。

 高鉄は建設過程の曲折から日本と欧州のシステムが混在しており、災害防止システムに欧州式が採用されていることが状況を複雑化させている。台湾は地震が頻発するため、地震国日本のシステムが適しているとの主張は根強いが、日本式のシステム導入が容易でない事情がある。