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医薬
作成日:2010年3月8日_記事番号:T00021331
同一成分薬、メーカー間で薬価に格差
病院で処方されている医薬品のうち、成分が同一で複数のメーカーが生産している医薬品に最大で2倍以上の不合理な価格差があることが、黄淑英立法委員(民進党)の指摘で7日までに明らかになった。全民健康保険の財源不足が指摘される中、見直しが求められるのは必至だ。8日付自由時報が伝えた。
指摘によると、降圧剤のノバルスク(成分名アムロディピン)の場合、A社の製品(標準製剤、成分含有量5ミリグラム)は1錠13.1台湾元(約37円)なのに対し、B社の製品(同)は5.3元と2倍以上の開きがあった。また、C社の製品では含有量10グラムの錠剤が9.6元なのに対し、同5ミリグラムの錠剤が10.4元という不可解な薬価設定となっていた。同様の逆転現象は抗生物質製剤のセフロキシムでも見られた。
民間監督健保聯盟は、「薬価調査に問題がある。少なくとも数億元は健保支出を節約できる可能性がある」と指摘した。
これに対し中央健康保険局は、「市場競争により、メーカー間で価格が異なることは理解できる」と説明。含有量が低い医薬品が含有量の高い医薬品より高価な事例に関しては、「含有量の高い医薬品が大量生産されている場合、そういうケースがあり得る」としている。