楊志良・行政院衛生署長は８日、全民健康保険料の引き上げ問題で、加入者の75％の保険料を据え置くよう求める呉敦義行政院長の指示を達成できないとして、引責辞任を表明した。９日付中国時報が伝えた。
在職わずか７カ月のスピード辞任となる可能性の高い楊衛生署長。「辞めずに問題解決に当たることこそ閣僚の責務」と批判の声も出ている（８日＝中央社）
楊署長は緊急記者会見で、「個人の能力の限界を感じた。地位にとどまりただ報酬だけを得るわけにはいかないため、自ら辞任を決めた」と語った。呉行政院長は辞表を受理せず、慰留に努めている。
楊署長は衛生署中央健康保険局による検討の結果、保険料据え置きの対象は加入者の59％にとどまるとし、呉行政院長が示した75％という数字は不可能との認識を示した。
