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「ECFAで台湾は地位低下」=元米国務省中国分析部長


ニュース 政治 作成日:2010年3月15日_記事番号:T00021473

「ECFAで台湾は地位低下」=元米国務省中国分析部長

 
 元米国務省情報調査局中国分析部長で、中台関係の著名な研究者であるジョン・タシック氏が13日台北で講演を行い、今年上半期中に締結が見込まれる海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)について、「台湾は経済的独立が損なわれ、地位が低下していく。労働市場や農業に深刻な悪影響が出る」と警告した。14日付自由時報が報じた。

 タシック氏は中台経済交流の拡大を進める馬英九政権の政策を「誤り」と切り捨て、「中国を中心に据えれば、経済、投資、貿易はすべて中国の影響を受け、やがて完全に中国のコントロール下に置かれることを台湾は理解しなければならない」と強調。その上で、「台湾は独立した主権を持った国家だが、徐々にその地位を放棄している」と懸念を示した。

 タシック氏はまた、「台湾は国防を強化しなければ、主権はもうそれほど重要ではないという誤解を世界に与えてしまう」とも指摘した。そして「現在の情勢を逆転できる時間はまだあるが、それには台湾住民の覚悟が必要だ。覚悟を抱いてこそ国際社会は支持する」と結んだ。