ニュース 社会 作成日:2010年3月30日_記事番号:T00021787

台湾中部で有名だった元暴力団の大ボス、李照雄さん(73)が今月11日肝臓がんで死去した。義を重んじ信用に厚かったことから、やくざ同士の争いの仲裁をすることも多く、「やくざの仲裁者」などの異名を持った李さんは、遺産6,000万台湾元を寄付する遺言を残していた。
李さんは若いころは暴力団組織、大湖幇に属し、激しい性格だったが、晩年は足を洗い、仲間や弱者の世話をしたことから、数千人の食客を抱えたといわれる中国戦国時代の名君になぞらえ「現代の孟嘗君(もうしょうくん)」と呼ばれることもあった。
李さんの遺体は29日、台中市太原八街の実家から、ハーレーダビッドソンなど黒い大型バイク12台が先導する中、葬儀会場へと運ばれた。ロールス・ロイスやベンツ、BMWなど36台の高級車が続き、その列は1キロにも及ぶ壮観なものとなった。
葬儀会場は台中市内の再開発地域「7期重画区」で、会場の面積は約2,000坪。葬儀業者によると、葬儀費用は2,000万元以上に上るという。
弔問に訪れたのは、暴力団組織、四海幇の黄少岑前幇主(総長)や張建英現幇主、天道盟の精神的リーダーといわれる陳仁治らやくざ界の大物のほか、張宏年台中市議長や張清堂台中県議長なども。この日の弔問客は1,000人近くに上った。
ひとり息子の李元宝さんによると、李さんは生前遺産を公益慈善事業に寄付するよう言い残していた。元宝さんは「父は生涯信用を最も重んじた。子どもとして、父の遺言を守らなければ」と述べ、慈済功徳会、仏光山寺、法鼓山人文社会基金会、中台禅寺の4宗教団体に各1,000万元を、台中市政府に2,000万元を寄付した。
台中市は䔥家旗副市長が代表として寄付を受け取り、1,000万元を心身障害者用の医療用バス10台の購入費用に当てるほか、弱者家庭の児童の給食補助などに使うということだ。
この日は混乱を予測し、台中市警察が警官170人を動員。葬儀会場付近に交通規制をしき、弔問客らの取り調べを行った。4月26日に行われる予定の李さんの告別式には、2万人以上が参列するとみられており、警察官も非常に忙しくなることだろう。
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