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作成日:2007年8月20日_記事番号:T00002186
陽信銀の不正融資疑惑、立法委員含む21人起訴
陽信商業銀行の不正融資疑惑で、士林地検は17日、同行の陳勝宏董事長と妻の薛凌董事(民進党籍立法委員)、薛董事の弟、薛宗賢氏ら21人を背任と有印私文書偽造などの罪で起訴した。起訴状で検察は陳勝宏、薛凌、薛宗賢の各被告を含む主犯格の4人に懲役9年、罰金1,000万台湾元(約3,450万円)を求刑した。18日付経済日報が伝えた。
調べによると、薛宗賢被告は2003年に「中華日報ビル」の公開入札に際し、姉の薛凌被告に対し、落札後の転売で利益が上がったら手数料を払うなどと持ち掛け、融資提供を求めた。これに対し、陳勝宏、薛凌両被告の夫婦は利害関係者への融資を規制する銀行法を無視した上、同物件の資産価値を高く見積もるなどして、4億7,000万元の不当な融資をあっせんしていた。
薛凌被告は薛宗賢被告から不正融資の見返りに2,000万元の手数料を受け取ったほか、陳勝宏被告ら3人にもそれぞれ1,000万元前後の手数料が渡っていた。
経営幹部が起訴されたことについて、陽信銀は同日、「捜査対象となった融資案件は04年に全額返済されており、いかなる損失も発生していない」などとして、融資に問題はなかったとの立場を表明した。