ニュース
社会
作成日:2010年4月2日_記事番号:T00021871
運転免許試験、開始直前に問題差し替え
4月1日から新試験問題で実施される予定だった自動車および自動二輪車の運転免許試験が、準備不足を理由に開始30分前に突然、問題が旧制度のものに差し替えられていたことが分かった。
交通部公路総局は昨年末、運転免許試験問題の見直しを実施。これにより試験問題が簡素化され、例えば違反行為については、従来は罰金額が出題されていたが、新たな試験問題ではどのような行為が違反なのかが問われる。
運転免許試験は午前9時から筆記試験がスタートする。ところが午前8時30分、公路総局から「新問題ではなく、旧問題で試験を行う」との通達が届いたのだった。
新しい試験問題で準備をしてきた1,000人余りの受験者たちにとって、この直前のドタキャンは大ショック。新旧の試験問題は差が大きいため、急に問題をすり替えられて悲惨な結果に終わった受験者も多い。ある自動車教習所業者によると、筆記試験での不合格者はこれまで教習所1クラスでせいぜい3~5人だったが、1日は10人以上が不合格になったという。
このてんまつについて公路総局は台北市の準備不足を批判。実は、台北市はインターネットで6カ国語の試験問題サンプルを提供しているが、新たなサンプルを外国語バージョンにするのが間に合わないことに気付いた。そこで、外国語による受験者の権益に配慮し、急きょストップをかけたという訳だ。ちなみに毎月、英語版は延べ1,500件、ベトナム語版は延べ1,300件のダウンロードがあるとか。
そういえば4月1日は、ちょうどエイプリルフールだった。受験者にとって公路総局の「冗談」は、ちょっと笑えないものだったのではないか?