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カジノ学校、「就職保証」で詐欺疑惑


ニュース 社会 作成日:2010年4月8日_記事番号:T00021963

カジノ学校、「就職保証」で詐欺疑惑

 
 離島でのカジノ開設が解禁となってから1年余り。澎湖県では昨年9月に住民投票の結果カジノ開設見送りが決定したものの、雇用情勢が不安定な中、カジノ産業での就業チャンスを狙う人は依然多い。

 私立永達技術学院(屏東県)がカジノ専門コースを開講したのは09年11月。「修了後の就職を保証」「月給5万台湾元以上」と大々的に学生募集の広告を出し、30人以上の学生を集めた。

 同校のカジノコースを終了した高さん(男性)は、学費は1期12週で9万9,000元と決して安くはなかったが、「成績上位10人は就職を保証する」という契約書が魅力で、なんとかねん出したという。

 高さんは今年1月末に修了した後、3月初めに試験を受け、4科目のうち3科目に合格。ところが、学校側は「4科目全部に合格すれば就職を保証する」と、一方的に当初の契約内容を翻した。しかも唯一4科目すべてに合格した羅さん(女性)さえ、「月給5万元以上」も「就職」も保証されず、ただ「3カ月内に仕事を紹介する」と言われただけだとか。

 学校側が広告にうたっていた「就職保証」は、どうやら「仲介」という意味だったようだ。

 高さんらは「詐欺だ」と激怒し、立法委員に陳情を行った。管碧玲立法委員(民進党)からの批判を受け、教育部は3月末、同校に対し2週間以内に説明を行うよう要求。もし学生の権益を損なうような事実があれば、同校への補助金の減額や学生募集枠の縮小などの処分を科すという。

 ちなみに、同校でのカジノコース主催者である大中華休閒公司の陳啓川総経理は、成績上位10人に対しては台湾内外のカジノ業者に就職を「推薦することを」保証しており、決して詐欺ではないと強調している。

 最近はカジノコースを開設する大学も増えている。国立高雄餐旅学院(高雄市)は09年からコースを開設、既に250人が米ラスベガスのディーラー国際ライセンスを取得済みだ。また、私立台北海洋技術学院(台北市)もコースを開設しており、マカオのカジノ研究センターと提携し、700万元を投じてディーラー養成センターを設立するという力の入れようだ。今後コースで学んだ学生が活躍できる場ができればよいのだが。