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Q2国際収支、海外投資熱で赤字に転落


ニュース その他分野 作成日:2007年8月21日_記事番号:T00002206

Q2国際収支、海外投資熱で赤字に転落

 
 台湾からの資金流出が続いている。中央銀行は20日、第2四半期の国際収支は18億9,000万台湾元(約66億円)の赤字となったと発表した。赤字計上は2004年第3四半期以来で、赤字額はここ6年半で最大だ。

 赤字の主な原因は、投資家の外国株や海外ファンド購入による資金流出とみられ、第2四半期の流出額は単期過去最高の172億1,000万米ドル、上半期合計では台湾の外貨準備高の1割を超える281億6,700万元に達した。

 市場関係者は、台湾と米国では利率の差が大きいため、一般投資家、投資機関、保険会社などは海外投資に偏る傾向があり、現在台湾元の外貨への交換は、通年で外貨準備高のほぼ2割に当たる500億米ドルを超える。

 しかし、今月の世界同時株安で、深刻な損失が出るのは必至だという。

 深刻な資金流出を反映して、台湾元の為替レートも一時1米ドル33.385台湾元まで落ち込んだが、6月末の中央銀行と行政院金融監督管理委員会(金管会)による海外ファンドに対する限度額緩和の見送りなどにより外貨準備率が上昇し、合わせて台湾株式市場が好調だったことで資金流出が改善されたため、金融関係者は第3四半期の国際収支は黒字に回復すると予測する。

 中央銀行では、「さまざまな要因により流動の激しい資本収支は71億7,000万元の赤字だが、経常収支は49億8,000万元の黒字を維持しており、これは台湾経済のファンダメンタルズ(基本面)がなお健全であることを示している」と指摘する。21日付経済日報が報じた。
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