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作成日:2007年8月21日_記事番号:T00002208
炎上の中華航空機、事故調査が本格化
那覇空港で20日に爆発炎上事故を起こした台北発の中華航空(チャイナエアライン)120便(ボーイング737-800型機)に対する事故原因調査が21日、本格的に始まった。
事故原因をめぐっては、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べで、事故機の右翼端付近からの燃料漏れがあり、何らかの原因で引火したとみて調べている。
事故調は同日午前、沖縄県警、台湾側調査機関と合同で実況見分を開始。燃料漏れの部位特定や爆発に至ったメカニズムの解明を進めている。
爆発直前には、地上の整備士が右翼の燃料漏れと第2エンジン付近からの発火を発見したが、操縦席では計器類に異常がなかったとされる。専門家の見方を総合すると、機長が整備士から連絡を受けるまで異常に気づいていなかった点から見て、着陸後に何らかの原因で燃料タンクのパイプが破損し、漏れた燃料がエンジンの熱で爆発したとの見方が浮上している。
一方、中華航空は事故機に対し、5月、7月、8月に大規模な整備を実施しており、エンジンの内視鏡検査などで異常は認められなかったとしている。台湾では同型機を中華航空に12機、華信航空(マンダリン・エアラインズ)が2機、空軍が1機保有している。交通部民用航空局は全面的な緊急点検を指示した。一方、国土交通省は事故機と同系列のエンジンを搭載する日本の航空3社に対し、23機の緊急点検を指示したが、異常は見つからなかった。
現地入りしている中華航空の趙国帥総経理は同日午前、台湾からの団体旅行に見舞金100米ドル入りの「紅包」(赤封筒)を直接手渡して謝罪した。