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Q1ネットブック市場、エイサーにサムスン肉薄


ニュース 電子 作成日:2010年4月22日_記事番号:T00022287

Q1ネットブック市場、エイサーにサムスン肉薄

 
 第1四半期の低価格ノートパソコン(ネットブック)市場は、宏碁(エイサー)が192万台で首位を維持したものの、サムスン電子が182万台と10万台の僅差に迫った。華碩電脳(ASUS)は四半期ベースで初めて3位に転落した。米インテルの予測によると、今年のネットブック市場は成長率が昨年より鈍化するものの、前年比40~60%増の3,500万~4,000万台規模に拡大し、大手ブランドによる競争がさらに激化する見通しだ。22日付電子時報などが報じた。
 
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 電子時報系の市場調査機関、デジタイムズ・リサーチ(DIGITIMES Research)によると、第1四半期ネットブック出荷台数は、▽エイサー、192万台(シェア27%)▽サムスン、182万台(25%)▽ASUS、150万台(21%)▽ヒューレット・パッカード(HP)、100万台(14%)──だった。ネットブック市場全体では713万8,000台で、ノートPC全体に占める割合は14.7%と、昨年第4四半期の16.6%から縮小、過去1年で最低となった。一方、ノートPCの出荷台数は前期比7.1%減、前年同期比55.7%増の4,855万8,000台で、過去2番目の水準となった。

 簡佩萍デジタイムズ・リサーチアナリストによると、サムスンがASUSを追い抜いたのは、通信キャリアとの提携が奏功したためだ。このほか、ノートPCはサムスンが生産する半導体、メモリ、液晶パネルなど部品の応用製品であることや、欧州での売れ行き好調を理由に挙げ、今後も引き続きシェア拡大が見込まれると予測した。台湾のある部品メーカーも、09年から続くサムスンの部品発注が、今年第1四半期にとりわけ強まったと指摘した。

エイサー、首位維持に意欲
 
 エイサーにとって、ネットブック市場の首位争いの相手が、従来のASUSからサムスンに変わったといえるが、王振堂董事長は、今後も首位を守り抜く構えだ。ネットブックの通年の出荷目標台数は、ノートPC全体4,500万台の20%としていることから、約900万台とみられる。ネットブック市場全体については、過去2年ほど大きな成長がみられないが、機能の進化や規格の細分化が進むと予測している。

 サムスンは第1四半期のノートPC出荷260万台のうち、ネットブックが182万台で70%を占めた。ノートPC全体の通年出荷目標は1,200万台で、ネットブックの割合が70%を維持した場合、通年で840万台となる予想だ。ASUSは、ノートPC全体で2,000万台、ネットブックは700万~800万台でシェア20%を目指している。
  
【図】