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タイヤ業者6割が使用期限未表示、「22年もの」販売も


ニュース 社会 作成日:2010年4月23日_記事番号:T00022288

タイヤ業者6割が使用期限未表示、「22年もの」販売も

 
 財団法人中華民国消費者文教基金会(消基会)が3月2日~28日、台湾全土のタイヤ販売業者50業者を対象に実施したタイヤの販売状況に関する調査で、販売業者の60%に当たる30業者が、商品に使用期限を表示しいないことが分かった。

 一方、使用期限の表示はあるものの、中国語で表記していたのは6業者のみ。残り14業者は英語表記のみだった。

 実はこの調査が行われたのは、「新品タイヤを1個2,000台湾元という大特価で購入したら、1988年製のタイヤだった」という消費者からの苦情がきっかけ。新品とはいえ、製造から既に22年も経つ古いタイヤが危険でないはずがない。

 日本では社団法人日本自動車タイヤ協会(JATMA)が「5年以上使用したタイヤは検査が必要、製造から10年以上経過したタイヤは使用しないほうがよい」との見解を示しているが、台湾では目下、タイヤの使用期限に法的な規定はなく、消基会は政府に対し使用期限を制定するよう要請。消費者に対しては、タイヤは製造後2年以内の新品を購入し、6年以上経ったタイヤは使用頻度にかかわらず、交換するよう呼び掛けている。

 実はタイヤの製造日は通常、4けたの数字で表示されていることをご存じだろうか?例えば「4609」の場合は、「2009年第46週」に製造されたタイヤということになる。調査によると、販売業者の50%がこのような表記法を用いているというが、中国語表記はない。

 また、製造業者や輸入業者、販売業者に関する表示もいい加減で、15業者は住所を、12業者は連絡先電話番号を表示していなかった。生産地を表示していなかったのは1業者のみだったが、33業者は英語表記だけだった。

 商品標示法の規定では、▽商品名▽製造または輸入業者名称▽電話番号▽住所▽商品内容▽製造日──の表示が義務付けられている。表示に用いる言語は中国語を主とし、英語など外国語はあくまで副としなければならず、輸入商品には中国語表示の付加が必須となっている。業者がこれらに違反した場合、期限内に改善しなければ、2万~20万元の罰金となる。

 消基会は販売業者に対して、規定に沿って商品の完全な情報を提供すると同時に、中国語での表示を求めている。タイヤの安全性は命にもかかわる一大事。早期改善が望まれるところだ。