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公衆トイレに注射器・コンドーム自販機、エイズ対策で設置計画


ニュース 社会 作成日:2007年8月23日_記事番号:T00002248

公衆トイレに注射器・コンドーム自販機、エイズ対策で設置計画

 
 エイズ予防対策の一環として、公園の公衆トイレに注射器とコンドームの自動販売機を設置することが検討されている。

 台湾では近年、薬物使用者が著しく増え、麻薬の回し打ちなど注射器の共用によるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染が増加している。このため行政院衛生署疾病管制局は、薬 物使用者を減らすことがエイズ予防の重要課題だとし、薬物使用者のHIV感染防止に力を入れ始めた。

 台北市衛生局疾病管制処の林碧芬副処長は、「薬物使用者がよく出入りする場所で清潔な注射器を提供することができれば、HIV感染の拡大防止が期待できる」として、注射器とコンドーム自販機の設置に意欲的だ。自販機での販売に関しては法規定の壁があるため、将来的には代替貨幣による販売方法を採用することになる見通しだ。すでに昨年5月より、同性愛者が多く集まる樹徳、蘭州、帰綏、林森、青年の市内五カ所の公園の公衆 トイレに、注射器回収箱を設置している。

 同局はまた、「薬物危害防止センター」を立ち上げ、台大医院、西園医院、台北市立聯合医院など、市内の病院や薬局など42カ所に清潔な注射針を提供する「注射器交換所」を設置。ヘロイン中毒者には薬物の服用量を徐々に減らす「メタドン代替療法」によって治療を行い、最終的に正常な生活を取り戻すよう指導や援助も行っている。

 なお、疾病局の統計によれば、エイズ患者1人当たりにつき納税者が支払う税金は、年間33万台湾元にも上っているという。