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作成日:2010年5月13日_記事番号:T00022699
「民進党は独立論を放棄せよ」、蔡主席の対話発言に中国冷淡
中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の楊毅報道官は12日の定例記者会見で、民進党の蔡英文主席が先ごろ「中国と直接かつ実質的な対話を行うことを排除しない」と発言したことについて聞かれ、「民進党が、台湾独立の主張を放棄しなければ道は開けず、台湾同胞の根本的、長期的利益にも反するとの認識に達するよう希望する」と語り、民進党が「一つの中国」の立場に歩み寄ることが対話の前提という原則的立場を示した。12日付中央社などが報じた。
楊報道官の発言に対し、民進党の蔡其昌広報担当は、「蔡主席は、政治的な条件を付けないという前提で対話意向を示したが、国台弁は相変わらず『一つの中国』の条件を強要して台湾の多様な真実の声に耳をふさいでいる」と批判した。
蔡広報担当はまた、馬英九総統がワシントン・ポストとのインタビューで「中国が統一問題を棚上げし、台湾が独立の主張を薄めたことによって『機能する現状維持』が実現した」と語った直後に国台弁が改めて「一つの中国」を持ち出したと指摘し、「国民党の一部権力者が絶えず両岸(中台)間を行き来し、中国側から利益を引き出すといった状況は、馬総統が前提を受け入れたことを示すのではないか」と疑問を呈した。