6月中旬にも締結が見込まれる海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)について、20日付工商時報の調査結果によると、上場・店頭公開企業の73.52%がECFA締結を支持しており、大手企業の大多数がECFAは自社の経営に有利と考えていることが明らかとなった。資本規模が大きい企業ほど支持する傾向にある。
同調査は4月28日~5月13日、電話での聞き取り方式で実施され、サンプル数は全上場・店頭企業の約5割に当たる657社。産業別内訳は、▽従来型産業、402社▽ハイテク業、220社▽金融業、35社──。資本規模別では、▽100億元以上、72社▽50億~100億元、52社▽10億~50億元、207社▽10億元以下、152社──。
産業別では、金融業界が回答したすべての企業が支持を表明、従来型産業の76.37%、ハイテク業の64.9%を大きく上回った。一方「反対」はハイテク0.91%、従来型産業2.24%で、従来型産業の一部にECFAに根強い懸念があるようだ。
台湾金融控股の張秀蓮董事長(台湾銀行董事長)によると、中国では昨年の外資銀行管理条例改訂により、多くの外資系銀行が消費者金融業などの商機を狙ってサービス網を急速に拡大している。台湾の銀行は既に出遅れているが、今回金融業がECFAのアーリーハーベスト(先行開放)対象に入り、直ちに人民元取り扱い業務を行えるようになれば、追い付くことは可能だと期待を示した。
一方、バイクおよびバイク部品メーカーは大部分が反対を表明している。光陽工業(KYMCO)の柯俊斌副総経理は、「中央および地方政府の手厚い支援を受ける大陸業者の安価なバイク部品が台湾に流入すれば、規模の小さい台湾部品メーカーは大きなダメージを受け、業界の協力体制が崩壊する」と指摘した。
2カ国以上がFTAに興味
呉敦義行政院長は19日、ロイター通信の取材に対し、ECFA締結は6月に可能で、アーリーハーベストは300項目余りが対象となると発言した。専門家などは自動車部品、機械、石油・化学産業などがリスト入りを果たすと予測している。
さらに呉行政院長は、「現在、アジア太平洋地区の2カ国以上が台湾との自由貿易協定(FTA)締結に興味を示しており、3年以内に実現できる」と語った。
なお、ECFA締結に向けた事前折衝のため訪台していた中国商務部台湾・香港・マカオ司の唐煒司長が19日、日程を終え台湾を離れた。台湾の対中窓口機関、海峡交流基金会(海基会)の馬紹章副秘書長は、「アーリーハーベスト対象項目および締結文書などについて、既に一部で基本合意に達した。依然意見の相違がある部分に関しても距離は近付いている」と発言。5月末の第3回正式交渉に向け、早期に準備を進める意向を示した。
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