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高雄MRTスキャンダル、陳哲男被告に無罪


ニュース 社会 作成日:2007年8月27日_記事番号:T00002302

高雄MRTスキャンダル、陳哲男被告に無罪

 
 高雄市の都市交通システム(MRT)建設工事のタイ人労働者導入をめぐる不正事件で、韓国済州島のカジノやタイで接待を受けたなどとして起訴された陳哲男・前総統府副秘書長に対し、高雄地裁は24日、証拠不十分で無罪(求刑懲役8年)を言い渡した。陳被告が関係者から接待を受けていた事実を認定したものの、当時の職務とタイ人労働者の導入決定過には直接の関連性は認められないと判断した。

 判決は陳被告を無罪としたものの、総統府副秘書長というポストにありながら公私の区別なく、カジノで接待を受けたことは、官職を汚す行為だと非難した。

 一連の事件は、高雄市のMRT工事現場で働いていたタイ人労働者が宿舎での飲酒、喫煙、携帯電話の使用などを禁止されたことや劣悪な生活条件に抗議し、暴動を起こしたことが発端で表面化した。事件の追及過程で、タイ人労働者の導入入札に不正があった疑いが浮上。陳被告はMRT運営会社「高雄捷運公司」の陳敏賢元副董事長と韓国済州島のカジノに出入りしている写真がマスコミに報じられ、職権乱用などの罪で起訴されていた。

 陳被告は今回の事件で無罪判決を受けたが、陳水扁総統の呉淑珍夫人に百貨店の太平洋そごうから多額の商品券が渡り、総統府が太平洋そごうの幹部人事に介入したとされる事件(そごう商品券事件)などでも起訴されており、審理が続いている。

 一方、高雄地裁は同日、労働者管理会社「華磐公司」の責任者で夫婦関係にある厳世華、王彩碧の両被告に対し、会社資金を着服した背任の疑いでそれぞれ懲役3年6月、同4年の判決を下した。