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富士康が給与3割アップ、沿海部労働市場に影響も


ニュース 電子 作成日:2010年6月2日_記事番号:T00023133

富士康が給与3割アップ、沿海部労働市場に影響も

 
 鴻海科技集団(フォックスコン)傘下で、従業員の相次ぐ自殺が問題となっている富士康国際(FIH)は1日深夜、今月から製造現場の従業員の給与を3割以上引き上げると発表した。証券会社は、鴻海集団は人件費が年間108億台湾元(約310億円)増加することで7~10%の減益が予測されるほか、沿海部の給与水準を押し上げる効果をもたらすとみている。2日付工商時報が伝えた。

 富士康は給与引き上げの目的について、「物価や生活費の上昇と当グループの経営状況を考慮し、従業員が残業を減らしてもゆとりある生活を送れるようにする」と説明した。

 具体的には、▽作業員は初任給の基本給を月900人民元から1,200人民元(約1万6,000円)に、また基本給900人民元を超える作業員については個々の業績やポストを考慮した上で30%以上の引き上げ▽生産ラインと生産チームのリーダーは基本給を30%以上引き上げ。役職給の昇給は別途発表▽その他職員は近日中に給与調整案を発表――としている。なお、今回は深圳地区の従業員を主な対象とし、先ごろ昇給を行った深圳地区以外では、前回分と合わせて計30%の給与引き上げとする方針だ。