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作成日:2010年6月4日_記事番号:T00023201
メモリー業界の5月業績、川上・川下で二極化
台湾の半導体メモリー業界は5月、サムスン電子の大型投資発表、DRAMおよびNAND型フラッシュメモリー価格の下落、欧州信用不安によるパソコン購買意欲の低下などにより、業界では「今年最も冷え込みが厳しい1カ月」と見方も出る中、4日付電子時報によると川上のDRAMメーカーは同月、力晶半導体(PSC)が前月比8%増、南亜科技が同1%増とともに増収、瑞晶電子(レックスチップ・エレクトロニクス)、華亜科技(イノテラ・メモリーズ)も同10%以内の減収にとどまり、比較的安定した業績を残した。
一方、川下のメモリーモジュールメーカーは、創見資訊(トランセンド・インフォメーション)、威盛電子(VIAテクノロジーズ)などはいずれも前月比10~20%の減収と、川上に比べ大幅なマイナスとなり、メモリー業界では川上と川下で業績の二極化が起きたようだ。
携帯電話やMP3受託生産市場でのNANDフラッシュ需要は依然高いものの、末端市場のフラッシュメモリーカードやUSBメモリーは5月、需要が急激に冷え込んだこと、さらに欧州でPC購買意欲が低下したことで、DRAMおよびNANDフラッシュのスポット市場で需要が低迷したことが影響したもようだ。