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作成日:2010年6月8日_記事番号:T00023248
ノートPC大手の新興市場展開、中堅受託メーカーを圧迫
ノートパソコン業界では近年、米ヒューレット・パッカード(HP)、宏碁(エイサー)、華碩電脳(ASUS)といった大手ブランドが中国、インド、東南アジア、中南米など新興市場での成長に注力していることから、従来これら市場で一定の勢力を保ってきた地場ブランドが打撃を受けており、さらにこうしたブランドを主要顧客としている中台の中堅ノートPC受託メーカーが生存を脅かされている。8日付電子時報が報じた。
また中堅メーカーによると、これまで大手ブランドから主に受託してきた大手受託メーカー、仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)などが最近、専門チームを立ち上げて、台湾の藍天電脳(クレボ)、精英電脳(ECS)、中国の万利達集団(malata)、創智成科技(CZC)など中堅メーカーが受注してきたノーブランド顧客を奪っているという。
このほか中国メーカーがローエンド機種のODM(相手先ブランドによる設計・製造)事業を開始、省スペースPCを主に手掛けてきた浩鑫電脳(シャトル)がノート受託に参入するなど中堅メーカー同士の競争も激化しており、生き残りはますます厳しくなっている。
今後は、製品の多様化、専門性・カスタマイズ性の強化など戦略転換の必要に迫られる見通しだ。