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作成日:2010年6月9日_記事番号:T00023265
台北花博の広報ビデオ不評、海外ロケ・外国人ばかり

台北市政府は8日、「2010台北国際花卉博覧会」(10年11月~11年4月開催)のプロモーション用に使用される「イメージ図案」を発表した。「情熱版」と「知性版」の2バージョンが用意され、今後、屋外看板やTシャツ、エコバッグなどのデザインに採用されることになるが、この図案を紹介するミュージックビデオ(MV)が不評だ。
このMVは、昨年開催された台北デフリンピックの「イメージ図案」を手掛けた吉瑞凡国際公司に台北市政府が制作を委託したもので、蝶や小鳥、雲、波などを散りばめた「情熱版」図案は、花博の精神と台北のエネルギーや生命力、包容力を表現したというが、そのMVに登場するのはニューヨークの地下鉄や街角、駅のプラットフォーム、台湾にはない2階建てバスなど、ほとんどが外国のシーンだ。
台湾のシーンといえば、台北101や国父紀念館などごくわずかで、台北が誇るMRTも登場しない。花博のTシャツを着て登場するのも、台湾人ではなく外国人ばかりだ。
台湾色の薄いこのMVに対し台北市議からは、「多額の経費を費やし、外国に媚びへつらっている」「大半を占める外国のシーンは花博と何の関係があるのか」など、批判が続出している。
花博の馬千恵スポークスパーソンによると、国際化時代に対応してMVに外国の風景を多く取り入れたとか。ただ、「個人的には、もう少し台北の要素を加えたほうがさらによくなると思う」とコメントしている。
郝龍斌台北市長によると、花博の最大の意義は台北市の都市美の表現と、「自分の周囲の環境を愛し、故郷を愛し、地球を大切にする気持ち」を人々に伝えることだとか。このMVは間もなくインターネットなどで一般公開される予定だが、果たして郝市長の意図は伝わるだろうか?