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IC設計業者、川下の値下げ要求を懸念


ニュース 電子 作成日:2010年6月14日_記事番号:T00023379

IC設計業者、川下の値下げ要求を懸念

 
 先ごろ鴻海科技集団(フォックスコン)が中国従業員の大幅賃上げを発表するなど、中国での人件費がますます上昇する状況の中、台湾系IC設計業者の間では、利益率の低い川下の電子機器受託生産メーカーがコスト増を受け、川上のサプライヤーに値下げを要求するのではないかとの懸念が高まっている。14日付電子時報が報じた。

 現在中国で、全従業員の10%に当たる1,000人以上の研究開発(R&D)部門のエンジニアを現地採用している聯発科技(メディアテック)によると、中国人エンジニアの初任給はここ数年上昇を続けており、理工系の大学を卒業したエンジニアの場合、月給は約4,000~5,000人民元(約5万4,000~6万7,000円)と、台湾人の大卒初任給、2万6,000台湾元(約7万3,000円)に迫りつつある。

 鴻海の賃上げについてIC設計業者は、既に高い賃金で雇用しており、さらに毎年昇給を行っているため、同業者には影響はないとしている。しかし、利益率が5%以下の受託メーカーは確実にダメージを受けるため、コスト上昇を川上に転嫁する可能性があり、注意が必要と指摘した。