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作成日:2010年6月15日_記事番号:T00023412
南亜科とレックスチップ、40ナノ導入を6月に前倒し
台塑集団(台湾プラスチックグループ)傘下のDRAM大手、南亜科技およびエルピーダメモリ傘下の瑞晶電子(レックスチップ・エレクトロニクス)は、今月中に40ナノメートル台の製造プロセスを前倒しで導入する。メモリー業界関係者によると、オランダASMLから液浸露光装置(液浸スキャナー)が納品されたこと、および韓国サムスン電子による半導体事業の設備投資計画の大幅拡大に刺激されたことで計画が早まったようだ。15日付電子時報が報じた。
現在、12インチウエハー工場の月産能力3万枚(ウエハー投入枚数)のうち50ナノと68ナノがそれぞれ半数を占める南亜科では、第3四半期の50ナノ全面移行、42ナノ試験生産を予定していたが、これを前倒しする。
同社によると、50ナノに比べ30%のコスト削減が見込める42ナノの導入は、半導体メーカーにとって大きな挑戦となる。しかし同プロセスは50ナノの延長線上にあり、既に50ナノを導入しているため技術的には難しくないと同社は自信を示した。
同じく台プラグループの華亜科技(イノテラ・メモリーズ)も、当初は第4四半期に予定していた42ナノの試験生産を9月に前倒しする計画だ。
レックスチップは当初、第3四半期に45ナノ導入を見込んでいたが、液浸スキャナー納入で6月導入、第3四半期末量産のめどがついた。同社は7月に月産能力8万枚の12インチ工場をすべて63ナノに切り替えると同時に、45ナノの歩留まり率向上に努める方針だ。