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台中市でまた警官不祥事、ヤミ賭博で免職処分に


ニュース 社会 作成日:2010年6月18日_記事番号:T00023444

台中市でまた警官不祥事、ヤミ賭博で免職処分に

 
 台中市で警官の不祥事が相次いでいる。鄭功進・台中市議会議員が17日に公開した録画映像により、台中市刑事大隊偵一隊(第1捜査隊)偵査佐だった廖嘉興氏(44)が、2009年にヤミ賭博場で賭博をしていたことが暴露された。映像には廖氏が、胴元役として慣れた手付きで、勝った金をポケットにねじ込む様子が映っていた。

 鄭市議によると、この映像ディスクはメモ書きと一緒に封筒に入れられ、12日、鄭市議の事務所の入り口に置かれていたという。メモには、廖氏がよく賭博場に出入りしていることや、当日は「推筒仔」という賭博をしていたこと、1回の掛け金は15万台湾元で、ひと晩に1,000万元もの金が動いたことなどが記されていた。廖氏は負けても全額払わず、勤務時に職権を利用して賭博場を取り締まったことから、暴力団からの報復を受けたとみられる。

 この賭博場は、なんと台中市警察局からわずか200メートルの至近距離。5月28日に暴力団幹部、翁奇楠氏が射殺された事件現場とも非常に近い。住民によると、このビルは1、2階が店舗で3階以上はマンション。去年10月までは、夜になるとよく高級車が駐車され、マージャンの音が聞こえていたとか。現在は健康食品店になっている。

 廖氏は17日、台中市警察局から免職処分を受けた。警察専科学校を卒業し、24年のキャリアを持っていたが、定年退職まであとわずか1年を残し、退職金(約180万台湾元)と公務員保険の積立金、計320万元がすべて水の泡に。なんとももったいない話だが、大金の動く賭博に慣れている廖氏にとっては、取るに足りない金額かもしれない。

 胡志強・台中市長は17日、「規則通りに処分するまでだ」とコメント。相次ぐ警官の不祥事に、苦渋の表情が目に浮かぶようだ。