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石油・化学
作成日:2010年6月18日_記事番号:T00023458
中繊がPETチップ工場計画、37億元投資か
中国人造繊維(中繊)は、約37億台湾元(約104億円)を投資し、ペットボトル原料のPETチップの工場を建設する計画だ。生産能力は年産40万トンを見込み、現在原料供給先との調整を進めている。18日付工商時報が消息筋の話として伝えた。
同社の王基増董事長は17日、就任後初めて株主総会に臨み、8億元に達する損失からの脱却策について質問を受け、「永続的な経営に向け、新たな事業機会を模索している。特に川上産業へと発展を図りたい。既に計画はあるが、機密保持協定があるため、外部には説明できない」と述べた。王董事長の発言はPETチップ工場への投資計画を指すとみられる。
消息筋によると、PETチップ工場計画で最大のカギは、原料の安定供給を確保できるか否かで、同社は供給先が確保でき次第、計画を本格化させるもようだ。
一方、中繊が40億元を出資する国光石化科技(KPTC)の大型石油化学プラント(彰化県大城郷)で環境影響評価が難航している問題については、株主から投資引き揚げを求める声が上がり、王董事長は「年末がヤマになる。環境問題を解決できなければ、中繊は国光石化への投資には参加しない」と述べ、投資引き揚げの可能性を示唆した。