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作成日:2010年6月23日_記事番号:T00023558
人民元切り上げ、「電子受託メーカーに不利」
米証券大手ゴールドマン・サックスは22日、人民元切り上げで台湾元も対米ドルで上昇するのは避けられないとした上で、台湾企業には直接、間接の影響があると指摘した。23日付工商時報が伝えた。
同社は人民元が台湾元に対し上昇することで台湾企業が直接的影響を受けるほか、台湾元が対米ドルで上昇する間接的影響を受けると指摘した上で、電子産業にとっては、対米ドル上昇による影響が前者による影響よりもはるかに大きいと分析した。
その上で同社は「人民元が米ドルに対して上昇すると、ブランドメーカーは恩恵を受けるが、受託メーカーはマイナスの影響を受ける」とした。
その具体例として、台湾元が米ドルに対し3%上昇した場合、ブランドメーカーの今年の営業利益は7.3%増加するが、受託生産メーカーは12.4%の減益要因になると分析した。
企業別では宏碁(エイサー)、華碩電脳(ASUS)の収益にはプラスに働き、仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)、緯創資通(ウィストロン)、広達電脳(クアンタ・コンピュータ)、鴻海精密工業、華宝通訊(コンパル・コミュニケーションズ)の収益はマイナスの影響を受けるとした。また、宏達国際電子(HTC)はプラスの影響を受けるものの軽微だとした。