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作成日:2010年6月24日_記事番号:T00023562
台北市長選の情勢互角、国民党幹部が懸念
今年11月に行われる台北市長選挙で、国民党公認候補で現職の郝龍斌氏と、民進党公認の蘇貞昌・元同党主席の支持率が、国民党の内部調査でほぼ互角となっていることが分かり、これについて元立法委員で国民党秘書長特別顧問の趙少康氏は「過去の事例から見れば互角は敗北を意味する」と警鐘を鳴らした。24日付中国時報が報じた。
趙氏は台北市長選の現状について、野党支持層の蘇氏への支持率が高い一方、与党支持層は投票意欲が低い状態と説明。ただ、民進党候補は台北市長選で過去に70万票以上を獲得した例はなく、与党支持層による支持率を回復しさえすれば郝氏に再選のチャンスはあると指摘した。
趙氏は台北市長選を「国際化と台湾本土化の決戦」と定義付けしていることを明らかにした。蘇氏については、シンガポールを訪問してリー・クアンユー元首相と会談するなど、自身の国際経験不足を自覚して補おうとしていると一定の評価を下しつつも、選挙スローガンの「台北を超える台北」は空疎過ぎると批判。台北市長はロサンゼルス、サンフランシスコ、ソウル、東京、台北、上海の大都市との連携の中で果たせる役割を考えるべきで、『東京を超える台北』と訴えるのがふさわしい」と指摘した。
このほか、台北国際花卉(かき)博覧会の開幕と選挙の投票日が近過ぎ、会場で混乱が起きればリスク要因になるため、以前郝氏に延期を提案したことも明らかにした。しかし、海外関係者との約束のため、開催時期の変更は不可能だったという。