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作成日:2010年6月25日_記事番号:T00023607
Q3液晶パネル市場見通し、「テレビ需要が鍵握る」
このところ液晶パネルメーカーから第3四半期の市場見通しについて楽観的な見方が相次いで示されているが、信用不安が表面化した欧州市場で今後新たな問題が起きる可能性や、米連邦準備制度理事会(FRB)がこのほど景気先行きに慎重姿勢を示したことから、世界経済全体の見通しに依然不透明感が漂っている。あるパネル業界関係者は「実際の状況から見て、液晶テレビの需要動向がパネル市場にとって重要な指標となる」としており、現在パネル出荷全体の60~65%を占めるテレビ用が70%以上に拡大すれば、パネル価格全体にプラス影響を与えると予測を示した。25日付電子時報が報じた。
このパネル業界関係者は、下半期見通しについて、▽「ウインドウズセブン(Windows7)」発売を受けた企業によるパソコン買い替え需要▽発光ダイオード(LED)をバックライトに採用した液晶テレビ(LEDテレビ)、3D(3次元)対応テレビの普及──などを理由に、「現在、悲観要因は全くない」としている。
一方欧州での信用不安について、「市場への影響は南欧にとどまっており、電子製品市場規模が大きい英仏独では安定した需要を維持しているものの、ギリシャのような財政危機が今後も発生すれば、IT(情報技術)製品市場全体への影響は避けられない」と懸念要因もあることを指摘した。