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夏物商戦、猛暑で本格化


ニュース 商業・サービス 作成日:2010年7月6日_記事番号:T00023823

夏物商戦、猛暑で本格化

 
 5日も台北市で最高気温が37.7度まで上昇するなど連日猛暑が続いている影響で、夏物家電や氷菓などが飛ぶように売れている。真夏の商戦本格到来に、関連業者らは意気を上げている。6日付中国時報などが報じた。

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台北市郊外、外双渓では涼しさを求めて渓流に飛び込む人の姿も見られた(中央社)

 5日は台湾全土のピーク時(午後2~3時)の平均電力使用量が3,282万キロワット(kW)の過去最高を記録した。職場や家庭のクーラー稼働率が大幅に上昇していることが原因とみられる。

 家電量販大手、燦坤3Cによると、7月1日から4日までのクーラー販売台数は前月同期の3倍に達した。4~6坪向けの価格1万~1万5,000台湾元(約2万7,000~4万1,000円)クラスの窓型クーラーの売れ行きが最も良く、低価格帯では7,000~8,000元の窓型機種が人気だ。

 大同3C展售中心を展開する大同綜合訊電も、ここ数日のクーラー販売台数は前月同期の2.5倍に上っている。扇風機も14インチスタンド型を中心に、ボックス型、霧吹き型、サーキュレーター(空気循環器)などいずれもよく売れている。

7割以上が2杯購入

 コンビニエンスストア業界では、統一超商(プレジデント・チェーンストア)傘下のセブン-イレブンが、この週末にフローズンドリンク「スラーピー」の2杯目半額キャンペーンを行ったところ、7割以上の消費者が2杯以上購入して普段の数倍の売れ行きとなった。氷菓、輸入ビール、ドリンク類なども普段の3割増から2倍増となった。

 全家便利商店(台湾ファミリーマート)では、7月は平日の来店客数が1割増加、週末の土日は1日当たりの売上高が春節(旧正月)の水準に迫り、ここ数年見られなかった好調さになっているという。

 台湾全土に200店舗を構える飲料チェーンの「CoCo都可茶飲」も、猛暑で業績が5割増しとなり、新商品のマンゴーシャーベットは1店舗当たり毎日100杯以上売れる人気となっている。暑さのピークである午後2時から4時までは宅配サービスが最も忙しい時間帯となる。

大型店舗、「避暑地」に

 百貨店やショッピングセンターなどでも来店客数が増えている。ただ、自宅のクーラー代を節約するため、「避暑」を目的に訪れる店にとってありがたくない客も多いようだ。

 高雄市の統一夢時代購物中心(ドリームモール)は休憩用のいすが多く、駐車料金も無料のため、涼みに来る人が最も多い。ある店員によると、この2日間、避暑目的の客は1日当たり100人近くに上り、ほぼすべての階でベンチで寝る人などを目にすることができた。

 なお、台北市では今年から大型商業スペースに対し冷房温度を26度以上にするよう指導しており、買物客からは「涼しさが足りない」といった不満の声が出ているようだ。

暑さで2人死亡

 5日は台北市で熱中症にかかったとみられる41歳の男性がバイクを運転中に倒れ死亡するなど、2人が暑さが原因で死亡した。

 中央気象局の予報によると、7日の午後より太平洋高気圧の勢力が弱まって曇りとなり、大気中の水分が十分であればにわか雨が降る可能性もあって、暑さの一服が期待できるという。

 

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【図】