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電気料金1億元に仰天、「民国100年問題」現実に


ニュース 社会 作成日:2010年7月13日_記事番号:T00023944

電気料金1億元に仰天、「民国100年問題」現実に

 
 宜蘭市と高雄県永安郷で最近、最高で1億2,000万台湾元(約3億3,000万円)という途方もない高額の電力料金が請求されるケースが相次いだ。原因を調べたところ、1912年を元年とする民国紀元を採用している台湾電力(台電)のコンピューターが、中華民国100年(2011年)を控え、誤動作していたことが判明した。

 かつての「西暦2000年問題」に似た「民国100年問題」の発生は、かねてから予測されていたが、トラブルはついに現実となった。

 「法外」な請求があったのは約450世帯で、指摘を受けた台電側は謝罪した。いずれも民国100年問題に備えたプログラム修正が行われていなかったことが原因だった。

 具体的には、民国100年を迎えるに当たり、年を3けたで出力するプログラム変更を行い、民国99年(2010年)は「099」と表記されるようになったが、請求書には年の印刷枠が2けた分しかなかったため、けたがずれてしまい、とんでもない請求額になってしまったようだ。

 請求書を受け取った市民は、「いったいゼロが何個あるのかと思った」「老眼かと思ったら違った。こんな金額は家を10軒売っても払えない」とあきれた様子だった。中には「もし口座に残高があったら、この通り引き落とすつもりだったのか」と問い合わせる人もおり、台電側は「もし引き落としてしまったら、ちゃんと返金する」と平謝りしたとか。

 台電側はトラブルがあった営業所に対し、速やかにプログラムを修正するよう指示した。市民からの問い合わせに対し、「詐欺グループの仕業だから放っておけばいい」と平然と答えたサービスセンターもあったというから、従業員教育の徹底も必要だろう。