ニュース 電子 作成日:2010年7月14日_記事番号:T00024002
中国液晶テレビ市場で、バックライトに発光ダイオード(LED)を採用した機種の販売拡大を受けて、中国テレビ業者による台湾LEDメーカーからの調達が急拡大する見通しだ。中国の液晶テレビ業界団体、中国電子視像行業協会(CVIA)とテレビメーカー8社は13日、LEDパッケージング(封止)最大手の億光電子(エバーライト・エレクトロニクス)を訪問し、白為民秘書長が「中国テレビメーカーはエバーライトとの協力関係を拡大するだろう」と発言した。14日付電子時報などが報じた。
ディスプレイ業界のフォーラムに出席した白為民・CVIA秘書長(右)。台湾業界からのLED調達額は未定だが、液晶パネルの予定額53億米ドルとは別になるとの考えを示した(13日=中央社)
今回調達団に参加して来台している中国大手テレビメーカー、海信集団(ハイセンスグループ)のシニアサイエンティスト、劉衛東氏によると、中国市場でのLEDテレビ販売台数は昨年20万~30万台、今年はその10倍以上となり、来年も引き続き8~10倍の成長が見込める。需要拡大を受けて、同社はエバーライトや東貝光電科技(ユニティ・オプト・テクノロジー)との取引を拡大する構えだ。
中国電子商会(CECC)の調査によると、中国で今年LEDテレビを購入したいという消費者は34%に上り、既にフラットテレビ製品の中で最も人気の商品となっている。中国各社はLEDテレビの販売動向が来年、地場メーカーと海外大手ブランドとの勢力消長を左右する鍵になるとみており、今回の台湾訪問でも台湾LEDメーカーの生産能力、技術開発の進展を把握することを重要な目的としている。
CVIAはまた、LED調達安定に向けて、台湾メーカーによる中国での生産拡大も促す構えだ。白秘書長によると、台湾LEDメーカーの中国進出は現時点でパッケージング業者が多く、川上のエピタキシャルウエハー業者は比較的少ない。LEDは生産コストが高く、中国業界では需要に応えられないため、台湾川上業者の中国進出を強く希望している。
コスト改善で主流に
資訊工業策進会(資策会)の調査によると、現在46インチ型液晶テレビではLED機種が1,690米ドル、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)機種が1,155米ドルで、535米ドルの価格差がある。40インチ型では価格差が605米ドルに広がるが、32インチ型になると280米ドルまで狭まる。今後、技術開発によってコスト改善が進めば、LED機種が主流になるのは間違いない。
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