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AN価格続落、台塑・中石化に打撃


ニュース 石油・化学 作成日:2010年7月20日_記事番号:T00024103

AN価格続落、台塑・中石化に打撃

 
 アクリロニトリル(AN)相場が続落して1トン当たり2,000米ドルの大台割れを目前に控える事態となり、台湾でANを生産する台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス)と中国石油化学工業開発(CPDC、中石化)は収益低下が予想される。20日付経済日報が伝えた。

 AN相場が下落しているのは、衣料需要の落ち込みによりインドのアクリル繊維工場で稼働率が低下している上、中国石化大手の中国石油化工天津分公司(天津石化)が年産24万トンのANプラントを増設し、供給過剰が深刻化したためだ。この結果、ANの市場価格は6月末の同2,450米ドルから現在は同2,090米ドルへと約15%も下落した。

 業界関係者は「原油価格の変動幅が大きく、需要先が調達を手控えている上、需要が減って市場価格が下落を続けている。これまで最も収益が上がっていたインド市場の不調が深刻だ。インドのアクリル繊維工場の稼働率は50~60%にまで低下している」と指摘した。