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鴻海、10億ドルの海外起債を断念


ニュース 電子 作成日:2010年7月20日_記事番号:T00024112

鴻海、10億ドルの海外起債を断念

 
 鴻海精密工業は19日、10億米ドルを上限として計画していた海外無担保転換社債の発行計画を断念すると発表した。同社は「海外株式市場の株価が当初見込みより低迷しており、株主権益に影響を与えることを避けるため」と理由を説明した。20日付経済日報が伝えた。

 同社は「起債計画を中止しても、手持ち現金は潤沢にあり、投資計画を引き続き実施していく」と強調した。株価低迷が起債断念の理由である以上、同社は8億8,000万株、総額1,000億台湾元(約2,700億円)以上のグローバル預託証券(GDR)の発行も断念する可能性が高まった。証券業界は、同社が金融機関の協調融資などで資金調達を図るのではないかとみている。

 同社の起債計画は今年1月19日に行政院金融監督管理委員会(金管会)に認可されたが、これまで発行が見送られてきた。富士康国際(FIH)の中国工場での従業員連続自殺とそれに伴う人件費引き上げで同社の経営コストが上昇するとの懸念が高まり、鴻海の株価が急落したことも一因とみられる。鴻海の株価は4月末から約30%下落した。